「もう一度、ものづくりの現場へ。」医療機器メーカーとPMDAを経てBerryを選んだ理由

「まずはやってみよう」の環境で培った、ものづくりの経験
── これまでのご経歴を教えてください。
大学では放射線計測を研究していて、CTの開発に興味を持ったことが医療機器業界に進むきっかけの一つでした。
新卒で入社した医療機器メーカーでは、約30年間、MRIの製品設計や生産技術を担当しました。当時はまだ設立間もない会社で、人手も十分ではありませんでした。だからこそ、経験がなくても「まずはやってみよう」という環境だったんです。
一つの業務だけでなく、本当にさまざまな仕事に携わることができました。
── 特に印象に残っているお仕事はありますか?
海外出張ですね。
病院でMRIのトラブルが発生した際、現地のスタッフだけでは対応できない場合に、日本からエンジニアとしてサポートに行く仕事がありました。
ピーク時には2か月に1回ほど海外出張をしていて、アメリカを中心に、ポーランドや南アフリカなどにも行きました。
現地には基本的に一人で向かうのですが、日本のメンバーと連携しながら問題を解決していました。大変なこともありましたが、いろいろな経験ができて面白かったですね。
── その後、PMDAへ転職されたのはなぜですか?
当時すでに50歳を超えていて、新しい会社で製品開発に携わったとしても、技術開発から製品設計まで関われないかもしれないと考えたんです。
医療機器の開発には長い年月がかかりますからね。
それなら、一つの製品に関わるのではなく、もっと多くの医療機器メーカーに関わってみたいと思い、PMDAへの転職を決めました。
── メーカーとPMDA、両方の立場を経験して感じたことはありますか?
ものづくりの現場において品質管理は、法令等から要求されて整える体制ではなく、必然として構築すべき体制だと思っています。
PMDAではさまざまな医療機器メーカーのQMS調査を担当しましたが、企業によって品質管理への考え方や取り組み方は本当に異なります。
事業規模も内容も違うので、それぞれの状況に合わせて考える必要があるんです。
もう一度、ものづくりの現場へ。Berryを選んだ理由
── PMDAから、再び企業で働こうと思われたきっかけを教えてください。
PMDAでの仕事を一区切りとしたとき、改めて自分がやりたいことは何だろうと考えたんです。そこで思い浮かんだのが、もう一度ものづくりの現場に戻ることでした。
ただ、これまでの経験を活かして働ける環境を探すのは簡単ではありませんでした。いろいろな企業を検討する中で、ベンチャー企業であれば、これまで培ってきた経験を活かせる機会が多いのではないかと考えるようになったんです。
── 数ある企業の中で、Berryを選んだ理由は何だったのでしょうか?
若い会社であれば、自分の経験を還元できる場があるのではないかと思いました。以前からベビーバンドの存在は知っていて、頭蓋形状矯正ヘルメットという珍しい製品として印象に残っていました。
入社後に感じたBerryの面白さ
── 実際にBerryで働いてみて、いかがですか?
楽しいですね!
以前、アメリカ人の同僚から『Everyday Surprise!(毎日が驚きだね)』と言われたことがあるんです。毎日いろいろなことが起きる環境を、前向きに捉える言葉として印象に残っていました。
Berryに入社してみると、ワンフロアでほとんどの社員の顔が見えて、毎日のようにさまざまなことが起きています。その様子が、かつてものづくりに携わっていた頃の環境と重なり、とても気持ちがフレッシュになったように感じています。
── 入社前後でギャップはありましたか?
想像以上に情報伝達と意思決定が速いことですね。以前の会社でも社内SNSは使っていましたが、部署内で情報が整理されてから共有されることが多かったんです。
一方、BerryではSlackを通じて一次情報がどんどん共有され、コメントしようと思っている間に結論が出て、次のステップに進んでいることもあります。
最初は情報量の多さに驚きましたね。
── そのスピード感についていくのは大変ではないですか?
大変な部分もあります。常にアンテナを張っていないと、あっという間に物事が進んでしまうこともあるので、情報を確認しながら、自分のところで仕事を滞留させないよう意識しています。
ただ、今起きている大変なことも、半年後や1年後には自分の経験として積み重なっていると思うんです。そう考えると、変化の多い環境も面白いですね。

法律や規格を、現場で活かせる形にする
── 現在はどのようなお仕事を担当されていますか?
社内の品質保証業務を中心に、製造・開発部門の品質管理や、QMSmartの開発・営業サポートなどにも関わっています。
決まったルーチン業務はなく、急ぎの依頼に対応しながら、1週間、1か月、3か月といった単位で計画している業務を並行して進めています。
── これまでの経験が活きていると感じる場面はありますか?
省令やISOの規格を、社内の皆さんに理解してもらえるように伝える場面ですね。法律や規格は難しく感じられることも多いので、何を求められているのかをかみ砕いて説明する「翻訳者」のような役割を意識しています。
同じ法律や規格でも、会社の規模や事業内容によって、実際にどのような運用が適切なのかは異なります。例えば、10人の会社と1,000人の会社では、できることも必要な仕組みも違いますよね。
── Berryのような成長中の会社ならではの難しさもありますか?
そうですね。
Berryは会社の規模がどんどん大きくなっているので、半年前に適切だった方法が、今は見直すべきものになっていることもあります。その時々の状況に合わせて、省令や規格を実務に落とし込んでいく必要があります。そこが難しさでもあり、面白さでもあると思います。
大切にしているのは「折を見て」という考え方
── 仕事をするうえで、特に大切にしていることはありますか?
「折を見て」という考え方です。
以前は、自分が思いついたことを思いついたタイミングで伝えることが、効率的だと思っていた時期もありました。でも、自分が情報を発信するということは、誰かがそれを受け取って対応するということなんですよね。
自分にとって効率がよくても、チーム全体にとってよいとは限りません。だからこそ、相手の状況や仕事の流れを見ながら、適切なタイミングで伝えることを大切にしています。
── 品質保証の仕事でも、コミュニケーションは重要なのでしょうか?
とても重要だと思います。
品質保証は社内の法令遵守を支える仕事ですが、実際に業務を行うのは製造や開発など、周囲の社員です。そのため、専門知識があるだけではなく、相手の立場を理解し、適切な判断や助言を伝える必要があります。
特にBerryは仕事のスピードが速く、部門間で正確に情報を共有しながら進めていくことが求められます。垣根を作らず、周囲とコミュニケーションを取ることが大切ですね。
経験を活かして、さらに新しい挑戦へ
── Berryに入社してから、印象に残っている出来事はありますか?
先日、初めてQMS調査を受ける側になったことですね。
これまではずっと調査をする立場だったので、反対の立場を経験するのは新鮮でした。同じ規格に基づくものなので大きな違いがあるわけではありませんが、長年この業界にいても、まだ新しい経験ができるんだなと感じました。
── 今後、挑戦してみたいことはありますか?
自分の代わりにQMS活動についてアドバイスしてくれるようなツールを開発できたら面白いですね。QMSmartにはAIを活用した文書チェック機能があり、法令や規格との整合性を確認して、修正案まで提案してくれます。
実際に使っていてとても便利だと感じていますし、そこに自分がこれまで培ってきた経験や知識も活かせたら、さらに面白いものになるのではないかと思っています。
── 最後に、Berryに興味を持っている方へメッセージをお願いします!
入社前に思い描いていた仕事と、実際にやってみたいと思う仕事が違うこともあると思います。Berryは、さまざまな仕事に関わる中で、自分のやりたいことを見つけられる会社なんじゃないでしょうか。
私自身も、品質保証やQMSmartに関わる仕事を中心に考えていましたが、実際には製造部門の業務など、当初想定していなかった仕事にも携わっています。
最初からやりたいことが明確でなくても、いろいろな仕事を経験する中で、新しい興味や挑戦したいことが見つかる環境だと思いますね。
